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【森 恵】ライブで弾けるロックなアルバムを携え、三本三様となる3つのツアーを開催![2018/04/24]

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――約4年ぶりのオリジナルアルバム「1985」が4/25リリースに! 今作はライブを意識して作られたそうですね。

「この4年間でライブのスタイルもアコースティックギターだけじゃなく、エレキギターを持ってパフォーマンスすることが増えたんです。それで、ライブでどういうパフォーマンスするか? そのパフォーマンスをするならどの曲を選ぶか?ってなると、もっとこんなタイプの曲があったらみんなで盛り上がれるんじゃないかな?と思うようになって、ファンの人とライブで楽しめることを第一に作った楽曲が集まりました」

――具体的にファンと盛り上がることができる曲とは?

「ひとくくりにはできないんですけど、最近“泣けるエレキソロ”みたいなのが世の中に少ない気がしていて……。自分が生まれた80年代から90年代はそういうフレーズが多かったと思うんですよね。で、私はそういう“ギターで歌い上げる”っていうのが結構好きなので、そんな音を出したいし、それに合わせて叫ぶように歌いたいなって思って、自然とロックな曲が増えました。バラードにしてもロックバラードで、リズムが重い感じのものをメンバーとプリプロをやりながら作っていった感じです」

――確かに今作はロック色が濃いですね。

「好きなんですよね、ああいうサウンド……サポートメンバーがいないと作れないようなライブサウンド。音でのコミュニケーションや会話みたいなものが、今のメンバーとすごく良い形でできているんで、そこからイメージが広がりましたね」

――自分の好みとバンドメンバーとの関係性という2つの要素から生まれたんですね。ちなみに森さんの音楽のルーツとは?

「父がレコードをずっとかけていたんです。ザ・ビートルズやエリック・クラプトン、ブルース・ブラザーズ・バンドとかイーグルスとか。そういうところからエレキのサウンドは自然に体に入ってきてました。あと、ブラスのサウンドとしては歌謡曲。昔は入っている曲が多かったと思うんですけど、それにも何かしら影響されていて……。たぶん母が聴いていた(山口)百恵さんとか八神(純子)さんとか、そういう歌声+バックのキーとなるギターソロやブラスソロがある曲に小さい頃から耳なじみがありました」

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――そして今作は、初のセルフプロデュース作品ということですが……。

「次の作品を作るならどんな作品だろう?って考えた時、いつにリリース日があるからそこに向けて作っていくという作業がちょっと……。ライブをするうちに作りたいもののイメージが固まってきた分、〆切に追われて作るのではなく、自分が納得できる物ができたらアルバムとして出したいって思ったんです。そうなるとプロデューサーやアレンジャーを立てることが期間的な理由で難しくなるので、だったら自分でやればいいんじゃないか?っていう。あと、今一緒にライブを重ねているメンバーとなら、こんな風に!っていう曲へのアプローチがイメージできるので、それだったらできるかもと思えて、セルフプロデュースでやります!ってなりましたね。実際、自分のアレンジをデモテープとして作って持って行くと、それ以上のものをメンバーが返してくれて……。このメンバーじゃなきゃできなかったなって思います」

――セルフプロデュースをしてみた感想は?

「いや~(笑)。すごく難しい作業がたくさんあったんですよね。今までデモを作るのは、ギターを弾いて曲を乗せるだけだったんですけど、今回は初めてドラムを打ち込んだり、ベースを弾いたり、キーボードも入れたり。ベースを買いに行くところから始めましたから(笑)。店員さんにどうやって弾くんですか?って聞いて……。店員さんも私がギターをやってるのを知っている人だったので、うれしそうに教えてくださいました(笑)。難しかったけど新しいことを学べる楽しさもあって、ベースラインからできた曲もあったりするし、曲に対する刺激を楽器から良い形でもらえたと思います」

――視野が広がる体験でしたね。

「本当、メンバーってすごいなって! 今まで無茶なことをたくさん言ってたんだなって思って、(メンバーの)偉大さを改めて知るという(笑)。前はもっとこうしてほしい!とか、こういうラインでやってくれない?とか、勝手に言ってたんですよね。どのくらい難しいかわかってなかったんで……。それが今回わかって、ありがたいな~って思いました(笑)」

――それはメンバーに話しました(笑)?

「しました。でも“全然そんなことないよ~”って。みんな優しいんです!」

――セルフプロデュース、またやりたいですか?

「やりたいですね! 引きこもってのアレンジ作りは孤独なんですけど、それをメンバーとアレンジで広げていくプリプロ作業がものすごく楽しくて!! 曲の世界がどんどん広がっていくんですよね。なんか音楽で会話しているって感じです。私はドラムもうまく叩けないし、ベースもプロのベーシストにしか表せないものがあるから、そこはニュアンスでしか伝えられないんですよ。例えば海っぽい曲があったとして“そこは海を泳いでいる感じじゃなくて、海の近くの浜辺を走ってる感じ”とか“山と海の間……いや、川かな~”みたいな(笑)。それをメンバーはくみ取ってくれて“こういう感じ? これはどう??”ってやってくれる。でもさらに、“それと別なものの中間で!”って言ったりするんです、私(笑)。ドラムのパターンの中間って何?ってなるじゃないですか。でもメンバーは自分の中で噛み砕いて“これでしょ?”って出してくれる。今回、ドラムへの私のリクエストはすごくそういうのが多くて、おかげでドラマーの片山(高純)くんに“中間がわかる男”って名前が付いたくらいです(笑)」

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――楽しかったのが伝わってきます(笑)。そんなバンド感も今作の魅力ですが、曲ごとに違う表情を見せる歌声も聴きどころ。表現力はどうやって磨くんですか?

「やっぱりプリプロを何回もやって、デモも何回も録り直して、自分を客観視するという一番難しい作業をたくさんしたんだと思うんですよね、今回。プロデューサーの方がいらっしゃる場合は第三者がデモに肉付けしていくわけですが、今回は自分自身に肉付け部分の第三者目線というのが必要。だから歌っている私は森恵じゃないわけです。曲の主人公になってないといけない。第三者目線は森恵から離れなきゃいけないわけで……。そういうことを繰り返してきたので、曲の主人公はどう考えるだろう?とか、主人公はどんな性格なんだろう?みたいなことを多く考えて、それが表現力につながっているんじゃないかな。その曲をどういう風に聴かせたいのか?を考えたら、その表現につながったという感じですね」

――なるほど。しかし曲ごとに感触が違うボーカルでも、ちゃんと森さんの存在感があります。

「なんでしょう。我が強いから消し切れないんでしょうね(笑)」

――え(笑)?

「なんか私、歌を聴く時ってその人の声をすごく聴くんですよ。どういう私生活を送ってるんだろう?とか(笑)、曲からその人を分析するんです。でも本当の性格は(曲と)全然違う感じの人もいたりするわけで、そういうところに表現力が表れるんだと思います。だから自分の声もどう聴こえているのか?っていうのをすごく意識しましたね」

――そこも先ほどの話同様、客観視しているんですね。今回、自分を客観視して発見したことは?

「なんか……もっと暴れたかったんだなって思いましたね(笑)。“良い子でいなきゃ”みたいに、勝手に自分で自分をセーブしてた部分があったんじゃないかなって。でも今回は特にセルフプロデュースで自分のやりたいことを存分にやって“これが私の音楽だから、みんなはそれを受け入れて!”みたいな……短く言うとですけどね(笑)。もちろん、みんなの聴きたいものは想像するんですけど、ただ“私が歌うものはどんなものでも森恵の曲になるから安心して聴いてほしい”というのがライブを重ねるうちに強くなったし、それに応えてくれるファンの人がいるのもわかってきた。だから『1985』は振り切ってできた結果ですね」

――ライブを重ねてリスナーとの関係性も強くなったことで、安心して暴れられたんですね(笑)。

「ま、昔から男っぽいところもあるので、そこが強くなったのかな(笑)。でもやっぱり女性なので、恋愛に関しての弱い部分とかも表すことはできたかなって思います」

――5曲目の「そばに」がそれですね。これはインディーズ時代の曲と……。

「そうです。ファンからのリクエストが多い曲なので、今回入れたいなと思って……。でもそのまま入れるのはおもしろくないので、それこそ私の好きなようにやらせてもらって、ギターを敢えて弾かないで、原曲とはまったく別物にしました。新しい私、今の私だからリメイクできた感じです」

――でも詞は当時のままで、若い感じですね(笑)。

「若いですよね(笑)。10年くらい経つかな~」

――この曲とは違って、3曲目の「いつかのあなた、いつかの私」は“止まない雨”を認めてそこを越える強さがありますよね。大人の詞です(笑)。

「そうですね。でもそこは自分が変わったというよりも、表に出せるようになった感じですかね……隠していた自分というか。昔は無知なところが今より多くて、いろんな意見を取り入れて勉強させてもらいながら、それをそのとおりに理解してできていたけど、年を重ねていろんなことを知った分、自分のやりたいこともできることも増えて、あれも良いけど、こういう角度で見た方がより伝えられるんじゃないかなって、視野もすごく広がった。だから“あ、私、心の隅でこういうことを思っていた。今これを言うべきだ”って表に出せたんです。今回、間口が広くなって出てきたんですね」

――昔は“雨は止む”って言わないといけない気がしていたけど……。

「そう。歌は希望を与えるものだし、自分も与えられてきたのから、そういうステキなことを歌いたいって思ってたんですけど、やっぱり世の中きれいごとばかりじゃないっていうのにも歌ってきて気付いて。でも、幸せになってほしい、幸せになりたいっていう願いもウソじゃない。だからそこは素直に歌ってますね」

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――さて。今後の予定ですが、5~8月にかけ関西では3つのライブがあります! 過去、関西でのライブの手応えはいかがですか?

「関西の方は、ライブ中の掛け声が多いですね。すごくライブの世界観に入り込んでくださる。自分もライブに参加している感じ。聴きにも来てはいるけど一緒に熱を高めていくぞっていう気力を感じます」

――参加型(笑)。ロックな今作とも相性が良さそう。

「ぴったりですね! モッシュこそしないけど、心の中で暴れしてほしいです(笑)」

――スケジュールですが、5月は「MY COUNTRY ROAD CONCERT2018“Folk Rock LIVE”」で大阪。

「『MY COUNTRY ROAD CONCERT』はインディーズの時からやっていて、これまでは年1回1か所、(故郷の)広島や上京して東京でしかやってこなかったんです。でも今回は、セルフプロデュースも含めて新しいことをやるということで、関西でやりたいなと……。編成自体もツアーのなかで一番大きくてブラスのメンバーも加わるから、『確信犯』(『1985』2曲目)とか、ブラスフレーズが入る曲ではテンションがすごく上がると思います。ブラスが入ってない曲で、ブラスアレンジを自分でした曲もあるんですよ。もちろんレコーディングのメンバーもいるし、スペシャル感が強いです」

――次は6月に「ROCK LIVE TOUR 2018」で京都に……。

「会場の磔磔では、昨年もライブをやらせていただいて……。ファンの方との距離がすごく近いライブハウスだから熱量がより伝わってきますよね。こっちの熱もちゃんと上がってないとバレちゃう。だから緊張感もあると思います。お客さんの顔もよく見えるから、曲をどう受け取ってもらえているのかもわかりやすい。一対一の会話みたいなことができるのが楽しみですね」

――そして8月は神戸で「HIKIGATARI LIVE TOUR 2018 “Folk LIVE”」です。

「これは弾き語りなので1人ですね。ギターはエレキも持って行こうかなって……。ニューアルバムの曲を中心にやるんですけど、どうやって弾き語りにアレンジして楽しんでもらおうかな?っていう感じです。それぞれ3つのライブの違いも楽しんでもらえたらいいなと思います」

――怒涛の関西ライブ。楽しみにしています。

「今回、すごく思い入れの強いアルバムができたので、その楽曲たちをぜひ生で聴いてもらいたいです。レコーディングメンバーと一緒に回れるツアーでは、レコーディングの時の気持ちを思い出して幸福感に満たされると思うので、そんな幸せを分かち合いたいですね」

 

森 恵

MY COUNTRY ROAD CONCERT2018
“Folk Rock LIVE” in 大阪

5/13(日)@なんばHatch

MEGUMI MORI
FOLK ROCK LIVE TOUR 2018

6/10(日)@京都磔磔

HIKIGATARI LIVE TOUR 2018 "Folk LIVE"
8/5(日)@神戸アートビレッジセンター

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