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【京都大作戦2021 1日目】胸を打つステージの数々。さらなる倍返しを誓った「京都大作戦」[2021/08/02]

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 京都・宇治にある京都府立山城総合運動公園 太陽が丘特設野外ステージにて、10-FEETが主催する「京都大作戦 2021~中止はもう勘弁してくだ祭(マジで)~」(以下、大作戦)が7月3、4日に開催された。本イベントは2007年の開始以来、台風などの悪天候による中止や雷雨による一時中断などもあったが、それでも毎年、源氏ノ舞台、牛若ノ舞台(以下、源氏、牛若)の2つのステージからはいくつもの伝説が誕生した。昨年は新型コロナウイルス感染症の拡大により、多くの音楽イベント同様に本イベントも開催中止に。今年は出演者数の変更や観客の人数制限、ソーシャルディスタンス確保など様々な感染症対策ガイドラインを定め、2週に渡って開催を決意。1週目は悪天候によるハプニングがあったものの無事遂行するも、2週目は様々な事情から開催は中止(延期)に…。無念さは残るものの、せめて2/4のステージの模様についてお届けしたい。

 開演前、それぞれの客席エリアには“万能傘”が一面に広がっていた。これはソーシャルディスタンス確保等の目的のために作られたグッズで、公演日毎に色を変え、観客全員に配られたもの。さらに、両ステージの客席前方の立ち位置エリアは事前申し込みによる抽選が行われ、源氏の客席後方の芝生エリアにはベンチシートが設置されるなど、密な状態を回避する対策がいくつも実施されていた。さらに、観客はマスクやの着用、モッシュやダイブ、声援や合唱なども禁止されるなど、例年以上に制限が多い。それでもオーディエンスはみな待ちに待った大作戦のため、ルールを徹底。ただ静かに開演の時を待っていた。

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ハルカミライ


 初日、源氏のステージのトップバッターで登場したのはハルカミライ! 真っ赤な髪が印象的な橋本学(Vo)が「すげー時間に、ライブに、歌に。すげー奴でいよう!」と、『君にしか』からがむしゃらなステージングで攻め込んでいく。念願だった初の源氏でのライブでもライブハウスから出てきたまんま、いつもと変わらない姿に心掴まれる。『PEAK’D YELLOW』『アストロビスタ』と、初期衝動をまんま詰め込んだ楽曲は一緒に歌いたくなるけど、それが叶わない今はとにかく空に高く、拳をぎゅっと握りしめて突き上げるだけ。ラスト『ファイト!!』にある“アイワナビー わがままでいようぜ”、この言葉がこの日1日の気分を象徴するようだ。

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岡崎体育

続いては初出演、from宇治、岡崎体育。会場から10分ほどの距離にある実家からチャリでそのままステージへ登ると、「わしの地元ぞ!!!」と1曲目『チャリで来た』へ。フェスのクイックレポをイジりまくった『Quick Report』で会場のボルテージは一気に最高潮を迎える。さらに、この日が自身のリアル誕生日ということでサプライズでのバースデーケーキを要求するなど無茶ぶりも連発。最後までインパクト抜群な盆地テクノ魂を見せつけてくれた。(最後はちゃんとB.D.ケーキも登場♪)

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coldrain

「生のロックはどうだ!?」、7年ぶりの大作戦にcoldrainはゴリッゴリの重低音をこれでもかと打ちつけていく。生の音を存分に浴びたかった観客はヘドバンで応え、ソーシャルディスタンス=踊るためのディスタンスと、泥ハネも構わず全身でライブ欲を満たしていく。『FIRE IN THE SKY』でMasato(Vo)が豪快なスクリームを放つと、卓越したプレイが唸る暇もないほど次々に繰り出されるので観客もついていくのに必死だ。

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牛若ノ舞台にはclimbgrow、Vaundy、SCAFULL KING、J-REXXX BAND、COUNTRY YARDが出演。Vaundyでは早々に入場制限がかかるなど、ジャンルの隔たりもなく、注目のミュージシャンが出演。休む暇なく音楽が鳴り続ける環境、大作戦ならではの地元感満載のフェス飯、全てに喜びを嚙みしめながら、愛おしい時間が過ぎていく。

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Ken Yokoyama

イベント中盤、関東方面の悪天候による影響で新幹線などの交通機関の運行の乱れが発生し、タイムテーブルが大幅変更されることに。

Ken Yokoyamaは「お天道さまには敵わないけど、こうやって会えてよかった」と『I Won’t Turn Off My Radio』から、“コレだ‼”と直感で喜びを感じるサウンドを届けていく。先日発売した新譜からパワフルな『4Wheels 9Lives』や初披露の『Forever Yours』など最新のバンド像を届けると、「次は一昨年とも、今年とも違う景色が見れたらいいね」と、ラスト『You Are My Sunshine』で多幸感たっぷりのロックサウンドで観客の心を滾らせた。

 

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MAN WITH A MISSION

 MAN WITH A MISSIONはまずは10-FEETのカバー『super stomper』で愛をお届け。もちろんTAKUMAもステージに飛び入り参加し、そのまま『database feat. TAKUMA』で息ぴったりなパフォーマンスを披露。こういうシーンを見るたび、大作戦愛が高まるのは言うまでもない♪ その後もアッパーなナンバーをぶちかまし、「メイッパイ気ヲツケテ。精一杯楽シンデ。気負ワズ心カラ楽シンデ。胸張ッテ楽シンデホシイ。ドウセ変エルナラ、変ワルナラヨリヨイ世界ヘ、己ノ手デ変エテヤリマショウ」と、『Change the World』で音楽への愛を叫んだ。

 

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Dragon Ash

 続いてはDragon Ash。大作戦の常連バンドは初日のトリ前に頼もしい存在だ。『New Era』から喜怒哀楽全ての感情を包み込んでくれるような、包容力たっぷりのロックサウンドを鳴らす。バンド編成のみとなって約1年、パフォーマンスがシンプルになった分、ライブ感はより高まっているようで、華やかなサウンドの『Mix it Up』もより屈強な骨太さを感じる。Kj(Vo&Gt)が語った「ここがかけがえのない場所だと忘れないでほしい」という言葉にあるように、激しさの中に優しさを感じるのが彼らのステージ、この日はそこに10-FEETへの愛も感じたのは言うまでもない。

 

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10-FEET

文: 黒田 奈保子