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【京都大作戦2021 2日目】胸を打つステージの数々。さらなる倍返しを誓った「京都大作戦」[2021/08/02]

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Hump Back

 2日目、源氏ノ舞台はHump Backがトップバッターに。念願だった源氏のステージ、林萌々子(Vo&Gt)は「ちゃんとやってきたから! 任せて‼」と意気揚々と『拝啓、少年よ』から飛ばしていく。甘酸っぱくて、青春ど真ん中を突くロックサウンドは彼女たちが日々積み重ねてきた思いがしっかりと形となっていて、発する言葉のどれもが伝導率高く心に刺さる。学生時代から参加していたという、生粋の大作戦ファンな林は音楽を、バンドを続けることの素晴らしさを語り、また明日からライブハウスで会おうとライブバンドとしての本質を見せつける潔いパフォーマンスで会場を沸かす。

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dustbox

 朝まで大作戦やりたい! ライブができるだけで最高!」と、ご機嫌なdustboxはハイスピードなロックナンバーを連発! 10-FEETカバー『ヒトリセカイ』ではメンバーもほうきのエアギターで参加するなど、ステージはお祭り騒ぎ。『Try My Luck』『You Are My Light』など、今この瞬間に真っ直ぐ心に届く楽曲を届ける3人の姿に、ライブの楽しさ、音楽の素晴らしさを改めて体感することができた。

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氣志團

 氣志團は小ネタ連発、唯一無二のヤンクロックで会場を沸かす。名曲『One Night Carnival』では「無言のまま連れてくぜ、ピリオドの向こうに!」と観客も巻き込むも、綾小路翔(Vo&Gt&MC)は物足りない様子…。「声が出せないならハミングすればいいじゃない!」と“コール&ハミング1/3”なる画期的なレスポンスを提案! さらに、BTS風にアレンジ&メンバー全員がダンスする『One Night Carnival2021』も披露。抱腹絶倒のステージは流石のひと言に尽きる。

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 牛若ノ舞台、TETORAは上野羽有音(Vo&Gt)が開演前から感極まって号泣しながらのステージに。大作戦に出たくてバンドを組んだ彼女たち。念願のステージ、憧れだけでなく確かな爪痕を残そうと『今日くらいは』など抜群のセットリストで魅せていく。出演キャンセルとなったTHE冠の代打で急遽出演した四星球は愛満載の楽曲陣&段ボールで観客を沸かすと、トリのENTHは源氏のステージに上がるまではバンドを辞められない!と熱意をライブにぶつけ、怒涛のアッパーチューンでヤンチャなステージを展開。ほかにもkobore、花団、OAUらジャンルも年齢も越えた猛者たちが登場。

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THE ORAL CIGARETTES

 源氏ノ舞台、後半はTHE ORAL CIGARETTESから。飴と鞭を使い分けるような山中拓也(Vo&Gt)のパフォーマンスに観客はあっという間に虜に。『BLACK MEMORY』『5150』と、思わず前のめりになりそうなライブ感満載の楽曲陣で攻め込んでいく。さらに、ライブ初披露の新曲『Red Criminal』ではギラついたロックサウンドを打ち鳴らし、5年ぶりの大作戦のステージに確かなインパクトを刻んでいった。

 

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マキシマム ザ ホルモン

 
 マキシマム ザ ホルモンは『恋のメガラバ』から無条件でブチ上がるセットリストで攻め込んでいく。『祟り君~タタリくん~』ではサイコロでボーカルを決めるという遊びに、まさかの渋谷龍太(SUPER BEAVER)、山中拓也(THE ORAL CIGARETTES)、TAKUMAがゲスト出演。最後は出演バンドマン入り乱れての『恋のスペルマ』で〆!これもまた大作戦ならではのステージ、屈強なホルモンサウンドも相まって観客はみな満腹大満足な表情に。

 

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SUPER BEAVER

 トリ前、SUPER BEAVERはシンプルなロックンロールで10-FEETへバトンを繋ぐ。渋谷龍太はバンドへ、音楽へ、フェスへの思いをしっかりと、より強く丁寧な言葉で観客へ届ける。そこに繋ぐ音楽は『名前を呼ぶよ』『アイラヴユー』『ありがとう』と、いつだってまっすぐな楽曲たち。嘘がない、つけないバンドだからこそ、観る側も真摯に受け止めるしかなく、ライブが終わっても心臓の高鳴りはなかなか鳴り止まない…。

 

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10-FEET

 両日のトリを務めるはもちろん、10-FEET! 源氏ノ舞台に集まった観客が掲げるバンド名が描かれた色とりどりのタオル。2年越しにようやく見られたこの景色に思わず目頭が熱くなってしまう。初日にはKj(Dragon Ash)やJean-ken Johnny&Tokyo Tanaka(MAN WITH A MISSION)ら、盟友もゲスト出演。タイムテーブルの大幅変更で閉幕の時間が迫るなかでも、『SHOES』を披露するなど、嬉し泣き&泣き笑いしてしまうようなサプライズも♪ 2日目は出演キャンセルとなったTHE冠への愛たっぷりの演出など、随所に仲間への思いやりを感じるステージに。

 全出演者の、観客の、思いや心意気を受け止めて鳴らす彼らの音楽。両日のセットリストには被っているものもいくつかあるが、日毎に見える景色や感じるものは違っている。『ハローフィクサー』『ヒトリセカイ』『RIVER』などの名曲陣に観客は叫びたい思いをぐっと我慢して、ただただじっと前を見据えている。ライブが観られることは嬉しいのに大合唱も聴こえない大作戦が目の前にあることが何だか悲しい…。それでもTAKUMA(Vo&Gt)、KOUICHI(Dr&Cho)、NAOKI(Ba&Vo)が鳴らす音に自然と体が反応してしまう。そして、両日ともに続けて披露された『シエラのように』『アオ』、大作戦でこの楽曲を聴くことができたことは本当に幸せでしかなかった。彼らの音楽にはたっぷりの優しさと少しの痛みと悲しみ、弱さが加味されている。2日間、まっすぐ生きることのカッコ良さを見せつけてくれる熱いステージに、観客は手が腫れるほどの大きな拍手を送り続けた。
 10-FEETをはじめ、ステージに立つミュージシャンはいつだってかっこいい。でも、今年の大作戦は厳しいルールをしっかりと守りながらライブに参加する観客の姿もかっこよかった。互いに絶大な信頼があるからこそ、この瞬間がある。2週目のライブは残念ながら中止(延期)となってしまったが、また来年、互いにかっこいい姿のまま京都大作戦で会えることを期待したい。


文: 黒田 奈保子