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【ライブレポート】ポルノ超特急2021(DAY1)[2022/02/01]

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 12月17~19日の3日間、ROTTENGRAFFTY(以下、ロットン)が主催する「ポルノ超特急2021」(以下、ポル超)が京都パルスプラザで開催された。ライブハウスやホールなど会場を大きくしながら毎年開催されてきた本イベントだが、一昨年から続くコロナ禍の影響により2年ぶり、しかも初となる3日間連続での開催となった。出演者はロットンと深い繋がりを持つ、計18組のアーティストが出演。イベント中はワクチン接種2回完了者、またはPCR検査陰性者のみ入場可能とするなど感染症対策を徹底。ほかにも、ステージをメインとなる“金閣”のみ、入場者数も大きく制限するなど、これまでにない制約があるものの、会場には大勢の観客ならぬ“乗客”が集まり、イベントを思う存分に満喫。“響都”で沸き起こった熱狂のステージの数々、その模様の一部をお届けしたい。
 と、その前に3日間に渡って開催された今回のポル超だが、先述したイベント概要だけでなく、これまでとは大きく異なる部分がある。それがROTTENGRAFFTYのギタリスト・KAZUOMIの不在だ。彼は昨年9月から体調不良のため治療に専念するため、ライブ活動を控えている最中。今回のポル超もKAZUOMI不在のまま開催を決行することとなり、そのステージの動向が注目を集めていた。

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 開演前にはロットンメンバー4人とMCのやべきょうすけが登場し、「出発進行!!」の宣言でイベント開始ならぬ、発車の合図を告げる。初日の“第一車両”はイベント常連のキュウソネコカミ。「手拍子とかジェスチャーとか得意なんじゃー!!」と、声出しやモッシュ、ダイブが出来ないならと、ヘドバンやジャンピングなど観客と息ぴったりにライブを盛り上げていく。ポル超ではお馴染みのサンタ衣装を着たNOBUYAが乱入するなど、久しぶりのポル超でさえも瞬間で感覚を取り戻していくパフォーマンスはさすが! 彼らもまたメンバーの1人が体調不良で活動休止中という、ロットンと同じ状況下にいるものの「初日のトップバッターは(ロットンに)信頼されている証!」と、『The band』など逆境を逆手に取ったアッパーなパフォーマンスで突っ走っていく。

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キュウソネコカミ

 続いては群馬発の3ピースバンド・FOMARE、1曲目『長い髪』から瑞々しい歌声を響かせていく。2018年以来二度目の出演、しかも当時は悔いの残るステージだったと語った彼ら。3年越しの出演がいきなりの金閣ステージとあって、昂る気持ちを抑えきれない3人は堪らない感情をストレートに音にぶつけていく。「ライブハウスで作りました」と歌った『愛する人』、“当たり前だった毎日がただ恋しいだけなんだ♪”と、ひたすらに音楽に向き合った思いを綴った歌詞に魅せられ、思わず涙する観客の姿も見えた。

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FOMARE

 『金色グラフティー』に寄せた金色の学ランに身を包んだ氣志團は「最高の夜にしようぜ!」と、『房総魂』から抜群にキャッチーなヤンクロックで盛り上げる。お馴染みのギターリフで会場が一気に湧いた『One Night Carnival』では声が出せないならと、“コール&ハミング1/3”なるレスポンスを提案し、無言のまま最高潮を迎える。さらに歌詞を“金色カーニバル”とアレンジしたかと思えば、気付けば楽曲も『金色グラフティー』にアレンジするなど、匠の技ともいえるプレイの数々に観客は拍手喝采。

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氣志團

 続くTHE ORAL CIGARETTESは閃光が刺す眩い照明のもと、『STARGET』から観客を盛大に煽っていく。ライブで共演するよりも以前に、観客としてロットンのライブを観ていたという山中拓也。今では憧れの存在と共演できるまでになれたことを喜びつつ、NOBUYAがお気に入りだという『5150』へ。もちろんNOBUYAもしっかり乱入し、「逆境に立ってこそ、飢えたときこそロックバンドがカッコイイ!」と、ロックバンドの確固たる姿を見せつけていく。

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THE ORAL CIGARETTES

 後半戦はcoldrainから。後に出るマキシマム ザ ホルモン曰く“コスパの良い外タレ”と言わしめた、存在感も重厚感もたっぷりなラウドロックサウンドでフロアの雰囲気を一蹴していく。『ENVY』では咆哮にも似たMasato(Vo)のシャウトが豪快に響き、フロア後方にいる観客までをも圧倒していく。さらに、本家を越えんとするタフなサウンドでロットンの『エレベイター」をカバー! もちろんN∀OKIも参加し、Masatoとのスクラムを組んだような屈強な歌声に観客は盛大な手拍子で応えていく。

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coldrain

 「心で叫べ!」、盛大なヘッドバンキングがフロア中に沸き起こったマキシマム ザ ホルモンのステージ。「今年最大のでっかい爪痕残していく!!」と『爪爪爪』など、怒涛の勢いで楽曲を放ち、観客は必死になってメンバーに食らいついていく。かと思えば、MCではロットン・HIROSHIからの直筆の手紙にあった誤字について総ツッコミ。“最高”ならぬ“最行”のライブをしたいとKAZUOMIのコスプレでライブをしたりと、愛溢れるパフォーマンスでトリのロットンのステージに繋ぐ。

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マキシマム ザ ホルモン

 3日間、各日のトリを務めるのは、もちろんROTTENGRAFFTYだ。先に出演した6組の愛溢れるバトンを引き継いだ4人は「五感を駆け抜ける最終列車。たぎらせろ!」と『PLAYBACK』からNOBUYA、N∀OKIの壮烈な歌声でフロアの空気を一変させる。いつもなら早々にダイブ、モッシュとフロアはしっちゃかめっちゃかになるが、この日は観客みんなが決まったエリアからライブに参加。しっかりとルールを守りつつ、全力で拳を突き上げ、ヘドバン、ジャンプで音に応えていく。今回のステージではKAZUOMIの不在はサポートメンバーを入れるのではなく、ギターの音に合わせて4人が演奏するスタイルに。音のズレは許されない、いつもより緊張感のあるライブながら、「KAZUOMIはおらんけど、止まるよりやり抜くことを選んだ。23年目、継続することを大事に。這いずり回ってまだまだ見たい景色と掴みたいもんがある!」と、よりタフに、よりラウドなサウンドをぶつけ、初日のステージを駆け抜けていった。

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ROTTENGRAFFTY

文・黒田奈保子