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【ライブレポート】京都大作戦2022(DAY3)[2022/08/01]

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 イベントは折り返しとなる3日目に。朝から曇り空が気になるけれど、この日もハプニングあり、ドラマあり、これぞ大作戦!な1日となった。

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 一番手、The BONEZは「感情全部出してこい! (感情)溜めんじゃねー! 吐き出すためにここに来てんだろ?」、観客の想いを真向から受けとめようと「Thread & Needle」から心揺さぶるロックを打ち鳴らす。朝一番から、互いにアドレナリンをぶつけ合うようなヒリつくパフォーマンスを展開していく彼ら。「アップデートしていこう。ここが日本のロックシーンの最新版!」、この言葉通りのステージがここから続いていく。

 直前に大雨が降りだしたVaundyのステージだが、観客は終始ご機嫌な表情を見せてくれた。それもそのはず、この日披露された楽曲はどれもチャートを賑わすキラーチューンばかりで、自然と体が踊り出してしまう。それは歌う本人も同じ。オレンジ色の鮮やかなシャツをまとい、心ときめくダンサブルなビートの中を泳ぐようにステップを刻んでいく。「オレを楽しませてくれ!」、大作戦の空気を存分に楽しみたい彼に反応し、観客のテンションは上昇が止まらない!

 新型コロナウイルス感染により出演辞退となったACIDMANに代わり、ROTTENGRAFFTYが前週に続いて出演することに。だが、直前の豪雨と雷のためにイベントの進行は一時中止…。2017年にも同じような状況があったが、その時の彼らのライブが素晴らしかったことを知っている観客も多く、待ち時間の辛さなんてなく期待は募るばかり。

 ROTTENGRAFFTYのライブが始まる頃には嘘みたいに雨がやんでいた。待ちわびていた1曲目、まさかのACIDMAN「赤橙」をカバーするサプライズ!…と、思いきや「めちゃくちゃやってやろーぜ! ここから輝き狂え!」と 「金色グラフティー」へと早変わり。天邪鬼なパフォーマンスに観客は大喜びで、拳を突き上げ音に応える。「雨、雷でもオレたちは絶対に諦めない! 大作戦を愛してんやろ? この状況をもっともっと楽しめ!」、喝を入れる叫びとともに「THIS WORLD」など攻撃力高いナンバーをぶつけていった。

 サンボマスターの愛溢れる叫びに心震えた人も多いはず。「でけー音鳴らしにきたんだ! 悲しみ、苦しみぶつけにきたんだ。愛してるって伝えにきたんだ、愛する君よ、一生懸命に生きてくれ!」。1曲目から満面の笑顔になれる彼らのライブはとにかく熱くて、優しい力で溢れていて、観るものをあっという間に自分たちの世界へ巻き込んでしまう。感情を存分にぶつけ合ったバンドと観客はきっと“全員優勝”間違いない。

 牛若ノ舞台では、SHE’llSLEEP、SPARK‼SOUND‼SHOW‼、NOISEMAKER、go!go!vanillas、上江洌.清作 & The BK Sounds!!がジャンルを超えたエネルギッシュなライブを披露。特に、トリのDizzy Sunfistは3年ぶり、現メンバーでの初の大作戦とあって、気合の入れ方が凄まじかった。「昔のほうが良かったなんて絶対に言わさへん!かかってこい!」と「SHOOTING STAR」からコンクリの床が揺れるほどの熱量高いライブを展開。“ヤバタニエン”で“マジ最高裁判所”なパフォーマンスはさすが!

 「カッコイイロックバンドやって帰ります。ドキドキしようぜ!」、My Hair is Badは「ドラマみたいだ」で真っすぐなロックサウンドに乗せ、溢れる思いを吐き出していく。「今日も生きてここで歌えてよかった…」、真摯に音を鳴らす姿勢は時に苦しそうに見えるけれど、彼らの音楽には嘘が一切なくて、いつだって心を鼓舞してくれる。「フロムナウオン」では今この瞬間の最高潮を体感させるライブを見せつけ、会場から称賛の拍手がめいっぱいに届けられた。

 「みんなの大好きな音で埋め尽くせ!」、Dragon Ashは優しさと壮大さに満ちたパフォーマンスで魅了。強固なリズム、繊細に織り込まれたメロディ、個性ある音がぶつかり合い、唯一無二の音が鳴り響く。まだまだ規制の多いイベントではあるものの、いまこの瞬間に鳴っている音楽に嘘はないと語り、「ロックフェスはお前らのものだ!」と、「ハローフィクサー」のカバーでTAKUMAとともに熱唱。仲間が作り上げた祭りを最大限まで盛り上げ、トリの10-FEETへと繋ぐ。

 仲間が繋いできたバトンを受け取り、3日目の10-FEETのステージへ。最後の最後にまたしても大雨が降り続くも、観客はもう天候なんて気にしない。NAOKIが声高らかに「大作戦!!」と叫ぶと、それを合図に「STONE COLD BREAK」からエモーショナルなステージを連発。「ライオン」では地元の盟友·ドクター長谷川が、「RIVER」ではDragon Ash·Kjが参加し、強くて優しくて、ほんのちょっと寂しくなる、10-FEETらしいロックサウンドで観る者の心を奮い立たせる。「一緒に幸せになりたい。辛いときも共有したい」、何度も“一緒に”という言葉を叫ぶTAKUMA。共に作り上げ、共に挑戦し続けてきた大作戦。目の前に集まった大勢の観客にありたっけの想いを届けたいと叫ぶ彼の姿に心奪われ、あっという間に3日目のステージが終了を迎えた。

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10-FEET

文・黒田奈保子