Unlimited tone 10年の時を経て唯一無二のスタイルを確立。 脂の乗った今の“アンリミ”をその目と耳で![2017/07/03]

----今年結成10周年ですね。おめでとうございます。
Dody「メンバーチェンジもあり今の体制になってまだ3年。これから気持ちも新たに頑張っていかな!って感じですね(笑)」
----年月に伴って変化した点はありますか?
Luz「ありますね。声質も変わったしギターのプレイも変わったし…」
Ryohei「それぞれコーラスの現場など、いろいろな所を回って、そこで学んだことも多いから、好きな音楽も変わりますしね」
----作品も変わりましたか?
Luz「変わりましたね。結成当初は4声で、そのコーラスワークにフォーカスしてやってたんですけど、3人になってからはそれぞれが楽器を弾けるので、楽器を弾いてライブをすることが多くなりました。その影響でコーラスワークじゃない、ソロのボーカル力を前に出した音楽に着目するように…。昨年出た『& LIFE』というミニアルバムから、今のアンリミ(Unlimited tone)の形に行き着いたと思います。例えば音源を作る時なら、コーラスを入れると、逆にリードボーカルの世界観が失われてしまう邪魔をしてしまうという感覚が生まれてきた感じですね」
Dody「もちろんハーモニーも大切にしながらですけど、そこを見過ぎず、それぞれの個性をもっと出しやすくする形ですね。声を重ねれば重ねる程、1人の声自体の存在感が減っていくと思うんですよね。だからよりシンプルにして個性を出すという…」
Ryohei「4人から、2人になって、僕が入って3人になって…。そのことでコーラスワークの役割みたいなものが変化したことが影響していると思うんです。もともと4声のハーモニーがキモだったのが、3人になると少し物足りなく感じるようになって、じゃ3人でできるのはどういうものなのか?っていうのを模索した一つの結果かもしれないです」
Luz「きれいな映像や写真を撮ろう!っていうより、手触りとかそういうものが伝わればいいなって感じです。例えば、敢えてユニゾンにトライしてみたり…。でもそれがすごく説得力があるんですよね。それにユニゾンってこんなに楽しいんだ!って(笑)」
Dody「コーラスをやってきた人間は、それ(ユニゾン)をなるべく避けるというか、ちょっと恥ずかしいってのがあるものなんですよ(笑)」
Ryohei「ユニゾン(に挑戦したの)はそれぞれがアーティストというイメージ…全員がリードでメインっていう意識からですよね。戦隊モノでいうとみんなが赤(笑)!
----わかりやすい(笑)。確かにユニゾンってアイドルなどは多いけど、他はあまりないですね。
Luz「コーラスグループに在籍していた経験もあるので、そういうカラー(ハーモニー重視)も好きなんですけどね。コーラスグループって、みんなの声質をメインの人に寄せていくのを大切して、5人なら5人が一つになるのを目指すことが多いんですよ」
----声質を寄せる!?
Dody「ハーモニーに溶け込ますってことですね」
Ryohei「特に2人(LuzとDody)は、本当に経験豊かでいろんなことをやり尽くしてて、かつシンガーソングライターとしてもやってるから“うまいことやる”というのは、いくらでもできるんです。だから(今のスタイルは)そこ以外の部分…Luz、Dodyっていう個体の良さがもっといっぱいあるはずだ!っていうことですね。コーラスもできるけどリード力もある。だからそれをどんどん出した方が楽しい」
----納得。でも一般的には、ボーカルグループ=コーラスワーク=個性を出したがらないという図式ですよね。
Luz「そう。個性を前に出そうとする人はボーカルグループをやらない。足並みをそろえてアンサンブルをするのが好きという人が多い。でも、それ(足並みをそろえることと、個性を前に出すこと)が同時発生しているっていうのがおもしろいんですよ、アンリミは…」
----でも個性が際立つと、まとまりが悪くなったりしないんですか?
Luz「それが逆に気持ち良かったり…」
Ryohei「そもそも、まとめたいの?っていうとこですよね。あと、ライブによってやることが全然違うし、フレーズごとでも違うし」
----その場その場で、まとまりを出すことも個性を出すことも的確に…。
Dody「…できちゃうんですね~(笑)」
Ryohei「それが楽しい! そういうセッション性が楽しいんです」
Luz「『We Are The World』って曲があるじゃないですか、あのイメージに近いです」
Ryohei「理想はそれ。赤・赤・赤!」
撮影:キシノユイ
----さて、7/19(水)に2枚組のベスト盤「Unlimited tone “THE BEST” -10th anniversary-」が発売になります!
Dody「これまでの曲のなかから“僕たちのベスト!”と思える曲を選ばせてもらいました。それに加えて、ファンからリクエストを募った曲が8曲と、新曲も入っていますね」
----新曲「OVER THERE」は、自分の内面に向き合うようなシリアスな曲ですね。
Luz「この曲は書いてくれた人が、普段のアンリミが歌わないようなことを敢えて歌ってほしい。今、この年齢でこういう歌詞を、しかもこのタイミングで歌ったらいいんじゃないか?って、提案してくれたんです。若い時だと(聴こえ方が)違ったかもしれないですね。自分の中にも、みんなの中にもある思いが詰め込まれています」
----これは2枚目の最後から2曲目ですが、次のラストはJ2のチーム・レノファ山口のテレビ番組の主題歌でもある「RENOFA SOUL」でアッパーに締めくくられています。ほかも幸せの風景を描いた曲が多くて、聴いていてハッピーになりました。
Luz「アンリミはそういう曲が多いと思います」
Ryohei「僕が入る前から、底抜けに明るい!楽しい!幸せ!っていうグループだと思いますね。だからライブもとにかく楽しい」
----そのライブですが、現在は「10th anniversary対バン企画 ~出会ってくれてありがTONE!!~」を開催中!
Ryohei「もう、折り返しました」
Luz「前半の対バンは、それこそアンリミを始める前からとか、古いつながりの方が多かったですね」
----大阪では7/27(木)と8/30(水)の2本が控えます。
Ryohei「もともと関西を中心に活動してきたので、以前から応援してくださるファンもたくさんいらっしゃるはず。楽しみですね。8/30(水)のファイナル公演には、佐藤竹善さんと森大輔さんが来てくれます」
----さらに9/30(土)には、大阪国際交流センター 大ホールで10周年記念のワンマンライブも!
Luz「僕、会場から徒歩3分ぐらいの高校に通ってたんですよ!」
Dody「じゃ、母校にチラシを…。“先輩がここで歌うぞ!”って早よ、高校行かな。何してんの(笑)!」
Luz「そうですね(笑)」

撮影:キシノユイ
----ハハハ。では最後にライブへの意気込みを…。
Luz「今、僕たちが感じている“音楽ってステキだな”っていう思いをギュッと詰め込んだライブにしたいですね」
Ryohei「Unlimited toneとは何か?っていうのが…」
Dody「…わかってもらえるでしょう。それに9/30(土)は、フルバンド編成で行きますよ。なかなか見られないスタイルです」
Ryohei「かなり楽しい時間になると思います!」