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【ライブレポート】ASH DA HERO、ツアー初日にして最高の夜「今からでも、何歳からでも、人は変われる」[2019/10/01]

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 ASH DA HEROが9月29日、大阪・OSAKA MUSEより<ASH DA HERO LIVE TOUR 2019 GOD SAVE THE ROCK AND ROLL Ⅱ>をスタートさせた。ソールドアウトとなった満員御礼の会場は、開演を今か今かと待ち侘びるオーディエンスの熱気で爆発寸前。ステージには自身の名前が刻まれたバックドロップに、真紅のフラッグ。徐々に大きくなるThe StrutsのSEにシンクロするようなクラップと歓声と共に次々とバンドメンバーが現れ、ドライブするバンドサウンドとともに最後に登場した、本日の主役! 「ロックンロールショーへようこそ!」と開口一番、何百という手が上がった絶景にASHも思わず微笑む。ド頭からメッセージがビシビシ胸に突き刺さる「からっぽの街」に息を呑んだのも束の間、虹色の照明に照らされながら、音楽というガソリンを心に火の点いたオーディエンスに容赦なく注いでいく姿は最高にクールで、「まだまだ行こうぜ大阪! 誰が大阪に帰ってきたと思ってんだ!?」と放った「HERO IS BACK 2」でも、促さずともパーフェクトにキマるシンガロングで、会場が混然一体となってトップスピードで突き進む光景は壮絶だ。

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  ここで、「Are You Ready!? Crazy Osaka! 本邦初公開の新曲を持ってきました!!」と披露したのは「Starting Now」。本ツアーの各会場にて限定リリースされるシングルの1曲が、疾走感溢れるヘヴィなサウンドでOSAKA MUSEを完全ロックオン! 新曲とは思えない盛り上がりには、大阪とASH DA HEROの相性をまざまざと感じさせる。「1年ぶりに帰ってきたけど、大阪やっぱ好きやねん(笑)。みんなまとめてかかってこいよ!」と煽れば、それを呼応するかのように熱い咆哮にジャンプにと、手が付けられない熱狂ぶりは続く。

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  「初日大阪、2年連続満員御礼ソールドアウト、本当にありがとうございます!」とまずは感謝を述べ、そのままDREAMS COME TRUEの「大阪LOVER」をひと節もじって歌い上げるASHに、会場も大いに湧く。ここで、「この1年、めっちゃ関西弁練習したんやで。どうなん? 俺の関西弁」と投げかけるASHに、「まだまだやな」と返してくるのはさすが大阪(笑)。「まぁな、そういう愛の形やもんな大阪は(笑)」と思わずASHも笑ってしまうほど、フロアはグッドヴァイブに包まれる。

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  「久しぶりの大阪、いいねやっぱり! 元気をもらっちゃうね。“大阪を初日に選んで最高だったな”っていう夜を1人1人と作っていきたいと思うので、今日はよろしくお願いします! 街を歩いててASH DA HEROの看板を見かけるような世界では今はないかもしれない。でも、こうやって顔が見える距離で、匂いが分かる距離で、体温を感じる距離で、こういうところから広がっていくんだよ。こういうところから広げていくんだよ。俺の人生はいつまで経っても、ジジイになっても、死んでも完成しないかもしれない。でも、俺の人生には君というピースが必要で。だったら未完成なまんまでいいんじゃない? 死ぬまでは」

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  この日、会場限定でリリースされた「未完成ストーリー」は、まさにMC通りの彼の人生観や価値観をしたためた1曲。力強い言葉とサウンドの渦の中、オーディエンス1人1人に優しいまなざしを送るASH。その後も、「悔しいんだろ まだやれんだろ!」という歌詞の一節が心を焚きつける「Never ending dream」や、「夢があるヤツは頑張れ、夢がないヤツは俺がお前の夢になってやる。お前が逃げなきゃゴールは逃げないんだよ!」と熱唱した「STAY FREE」など、言葉で、歌で、観る者を奮い立たせるASH DA HEROの音楽。魂を鼓舞するようなリリックが染みわたる新曲「Gatekeeper」といい、「いつだってライブハウスにお前の居場所があるから」と、目の前にいる誰1人として手を離さないようなASH DA HEROのライブには、なぜオーディエンスがここまで惹きつけられるのかという理由がきっちりと詰まっている。

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  MCでは、「ライブにこうやって会いに来てくれるみんなにね、いち早く新曲を届けたくてさ」と素に戻った地元・名古屋弁で、本音で、心から伝えようとしてくれている愛が分かる。「全員でぶっ飛ばしてロックンロールしていきましょう!」と幕を開けた後半戦も、しょっぱなからタオルが回る回る! その手を緩めず、「大阪、暴れ足りないよね? 知ってる知ってる。OSAKA MUSEがぶっ壊れちゃったら俺が弁償するから(笑)」とブチ上げれば、天井知らずのハイボルテージで熱量が一気に急上昇! さらには、「大人から子供までみんなが楽しめる世界一安全なサークルモッシュ(笑)」がフロアに発生。会場の隅々まで愛おしそうに眺めながら歌うASHも「すげー…」と漏らした、音楽が生み出すピースフルでハッピーなシーンには鳥肌が止まらない。そして、「デビューした頃はギラギラしてて、気に入らないヤツはぶっ飛ばして、俺の道を作ることばかり考えて、この曲で俺の物語は始まりました。だけど今は、中指を立てるだけじゃなくて、人差し指も立てて、その先にあるのがピースだと思ってるので。俺の背中と行動を見て、ついてきてください。俺がよぼよぼのジジイになっても歌い続けていくであろう曲を。でっかい声で“クソくらえ!”って歌ってくれ!!」とフラッグを肩にかけ、代表曲の「反抗声明」を。その勇ましいASHの姿は、まさにオーディエンスの先頭に立って戦う勇者のよう。

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  「歌手になる、プロになる、東京に行く、ロックをやる。選択肢なんていくらでもある世の中で、俺はこの道を選んで。それを選ぶまでにいろんな人を傷付けたり、いろんなことを取りこぼしたり、いろんなものから逃げてきた自分がいます。最初からカッコいい人間なんてほとんどいなくて…そうだ言い忘れてた、僭越ながら、先日誕生日を迎えました(笑)。そうやって1つ1つ年を重ねていってるけど、俺たちはいつまでそれを言い訳にして、足踏みしてるんだろうね。今からでも、何歳からでも、人は変われる。俺の人生がそうだったし、今もそうだよ。辛いと嘆くだけなら辛いまんまだよ。言えよ! 辛いんだったら。君の人生に一本線を付け足して、幸に変えてやるから。いつでもライブハウスに会いに来てください。いつもたくさんの愛をありがとう、また必ず大阪に帰ってきます」

  最後の1曲まで全身全霊で駆け抜けたASH DA HEROは、残す10月18日(金)東京・Veats Shibuya、そして、11月23日(土)名古屋・ElectricLadyLand公演への並々ならぬ覚悟を語り、「また必ずライブハウスで会いましょう、旗は立てておくぜ!」とステージを去る。舞台に残されたフラッグが、まるで再会を約束する証のようにゆらめいた、ASH DA HEROの渾身のライブだった。

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取材・文:奥“ボウイ”昌史
撮影:西殿 智紀

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■「未完成ストーリー」+ オリジナルGOODS
9月29日 [大阪]OSAKA MUSE 会場にて発売開始
¥3,000-(XQCR-1108)

■「Starting Now」+ オリジナルGOODS
10月18日 [東京]Veats Shibuya 会場にて発売開始
¥3,000- (XQCR-1109)

■「Gatekeeper」+ オリジナルGOODS
11月23日 [名古屋]ElectricLadyLand 会場にて発売開始
¥3,000- (XQCR-1110)




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